トレンドワード 2019年9月は何があった?
毎月の YouTube ( ユーチューブ ) や Instagram ( インスタグラム )、Twitter ( ツイッター )、Tik Tok ( ティックトック )等のSNSで トレンド になったワードや話題になった出来事、バズったネタなどを月単位でまとめて発信していきます。振り返ってみた時に「この時はこんなことが起きていたな~」とか「こんなことがあったんだ!」と思えるようなコンテンツで充実させていきますので、是非毎月チェックしてみて下さい!それでは、 2019年9月のトレンドワードいってみましょう!
Twitter の拡散力と そのスピードを再確認
2019年9月5日にマーシャル諸島近海で発生し、同月9日頃に日本に上陸した令和元年台風15号は日本に多大な被害をもたらしました。気象庁は当初、台風が発生した時点では「進路によっては東日本から西日本の太平洋側に近づく恐れがある」と伝えられ、各局の気象予報士の多くが「コンパクトな台風なので急に雨風が強まる」と伝えておりました。この報道は普段と変わらず、そこまで警戒するべきレベルの台風ではないだろうという印象を与えてしまい、被害が拡大する結果を生んでしまいました。この台風により、1都6県で1死者 147重軽傷者の被害が出ました。勢力が拡大するのか衰退するのか不確定な要素が多かったようですが、台風被害に対する政府の対応の遅れが目立ちました。今回の台風の中で最も被害を被ったのは千葉県で、114世帯が全壊、1371世帯が半壊と建物の被害が最も大きく、93万戸が停電する事態に陥りました。最長で2週間停電が続く地域もあり、被害が長引いているのも今回の台風被害の特徴でした。電力網の被害だけでなく、通信網の被害もあった為、大手3キャリアの通信が復帰するのにも時間がかかりました。
今回の台風の情報ツールの中で、重要性が再確認されたのはTwitterやYouTubeなどのSNSでした。政府が今回の台風被害を軽視していたことやTVなどのマスメディアが そこまで台風被害を報じなかったことなどから、実際に現地の人たちや自衛隊のツイートから情報を得る方が多かったようです。Twitterは数あるSNSの中で一番「拡散力」があり、「即時性」が高いのが特徴です。時に炎上やデマのリスクも はらんでおりますが、災害時において Twitterが持つ 情報発信ツールとしての役割は非常に重要です。モデルの菜々緒さんは千葉で起きている現状を知り、その現実が報道されていないことに疑問を覚えて こんなツイートをしておりました。
— 菜々緒 (@NANAO1028) September 10, 2019
このツイートは5000回近くリツイートされ、9500以上の「いいね」を集めました。その後も千葉の現状を伝えるつぶやきをリツイートしたり、募金を呼びかけたりと90万人以上のフォロワーを持つアカウントを最大限に活用しておりました。氣志團の綾小路翔さんもまた台風の時にSNSの力を最大限に生かした一人です。氣志團は千葉県木更津で結成された被災地にゆかりがあるバンドです。ちょうどこの時期、彼らが主催している氣志團万博というフェスイベントが開催されていたので そこで募金を呼びかけたりすることで、SNS上だけでなく現場に出て活動されていたことがさらなる「バズ」を発生させました。
これで一段落とか全然思ってないよ。とにかく早く、お世話になった方々に報告とお礼がしたかったんです。心からの感謝を。そして今回改めて、まずは自分が元気でいて、いつでもその元気を届けられる様にいなくてはならないと実感しました。みんな、傷つけ合わないでね。一番悲しい。出来る事をしよう。 https://t.co/0jWi3g7lHM
— 綾小路 翔 (@ShowAyanocozey) September 17, 2019
災害の時に蔓延するような善か偽善かの論争や炎上騒動、デマなどを考慮するとSNSが持つ発信力は諸刃の刃かもしれませんが、今回の台風被害に関してはTwitterの功績は大きかったようです。
みんな大好きタピオカスマホ?
この時期必ず話題になる毎年の恒例行事、「新型iPhone」です。今回のApple の新製品発表会では「iPhone 11」「iPhone 11 Pro」「iPhone 11 Pro Max」の3機種が発表されました。SNSでは発表前から画像がリークされ、話題を呼びました。実際に発表されたモデルもリーク画像と ほぼ同じだった為、TwitterやYouTubeでは準備していたかのように大喜利が始まりました。発表当日はTwitterのトレンドワードに「新型iPhone」や「Apple」という言葉が並ぶ中、「タピオカスマホ」という言葉も並びました。これは背面カメラに3つのレンズが実装された新型iPhoneの見た目が現在日本で若者に大人気のタピオカに そっくりだったことから派生しました。毎年のことですが「iPhoneネタ」は人気YouTuberが、こぞって取り上げるネタです。一番タピオカらしさをネタにしていたのは「水溜りボンド」さんの「タピオカかくれんぼ」の動画でした。
【検証】iPhone11のレンズをタピオカにしたら気づくの?
ヒカキンさんは昨年同様、旧モデルとのスペックの比較やiPhone本体の水没実証など、機能のすごさを前面に押し出した動画となりました。
【悲報】iPhone11シリーズ全種類14枚水没!超パワーアップしたカメラ全力レビュー!【iPhone 11 Pro】【iPhone 11 Pro Max】
一風変わった企画だったのは「はじめしゃちょー」の この動画
【世界最速】iPhone11 Proの容量を自撮りだけで全部使った男。
これは今回のiPhoneじゃなくても良かった気がしなくもないですが、思いついても実際にやる人はいなかった内容でした。ただの商品レビューはだんだんと飽きられてきているので、このような一歩踏み込んだ尖がった企画があるとYouTuberとしての企画力を示せるでしょう。海外の方だとライフルで筐体を打ち抜く動画も上げる方もいますが、そこまで尖る必要はありません笑 毎年の恒例行事になっている「iPhone発売」は老若男女その世代にも伝わる「あるある」の内容であると同時に、いわゆるガジェット好きの層からも「商品レビュー」としての価値も大きいです。ある程度、企画としての「ウケ」や「鮮度」も高い為、YouTuberを目指す方は面白い企画を考えて投稿するといいでしょう。
【関連記事紹介】Apple とSNS – 大企業GAFAに学ぶSNSの運用方法 –
史上最速の YouTube チャンネル登録者数100万人突破
中田敦彦さんのYouTubeチャンネル「中田敦彦のYouTube大学」が9月3日にチャンネル登録者数が100万人を突破しました。2019年の4月19日~本格的に今のスタイルでの投稿の開始をしましたので、138日間での100万人達成となります。日本のYouTuberの中で歴代一位の速度で100万人突破したのは本田翼さんの「ほんだのばいく」ですが18日間という異例のスピードでの100万人達成となります。ライブ配信を2回ほどしかしていない状態での100万人達成でしたので、これはYouTube以外のフィールドでの本田翼さんの人気の賜物でしょう。純粋な「YouTube力」だけで100万人したのは中田敦彦さんが一番早いようです。参考までに3位はトップYouTuberヒカルさんの271日、4位は中田さんと同じ芸人YouTuberの「カジサック」さんの283日、5位はレペゼン地球の325日でした。
中田さんは「教育系YouTuber」として、聞いたことはあるけど詳しく知らない偉人や歴史上の出来事、最新技術などを紹介しています。中田さんの動画がここまで人気が出た理由は そのクオリティーの高さにあります。そもそも教育系YouTubeとしてなくてはならない「分かりやすさ」がダントツです。これまでキレのあるトークでTVに出演されておりましたので、30分を超える動画でも飽きずに見ることができます。また撮影スタイルもYouTuberには珍しく観客を入れての撮影をしています。多くの YouTuber はオーディエンスのリアクションといえばカメラマンの笑い声くらいのものです。カジサックさんはカメラマンの笑い方のボリュームやタイミングがイメージと違うと取り直しすることもあるそうです。それほどまでに動画内の笑い声やオーディエンスのリアクション、SEは視聴者を飽きさせず、画面に引き付けるのに重要です。観客を入れる中田さん のスタイルはどちらかといえばTV番組に近いかもしれません。先日、「 芸人YouTuber 」について記事を上げておりますので、詳しくはこちら
日本中がバズる歴史的大勝利をSNSで
オリンピック、サッカーW杯に並んで、世界三大スポーツ大会のラグビーワールドカップが日本で開催されています。ラグビーに そこまで馴染みがない日本でも代表の3連勝による活躍により連日賑わいを見せています。TwitterやYouTubeでも、その トレンドワード を見る限り、活躍が取り上げられ盛り上がりを見せていることが見て取れます。
まずは今大会の開幕戦でもある大事な初戦、ロシアとの一戦。日本は序盤のミスから失点を許す苦しい展開となりましたが、松島選手の3トライにより逆転勝利となりました。松島選手の3トライは日本代表史上初となるW杯でのハットトリックだった為、日本中が興奮冷めやらぬ夜となりました。
続く2戦目は世界ランキング2位の格上アイルランド。日本が勝つと考えていた人はほとんどいなかったこの一戦を日本が19-12で制しました。アイルランドにリードを許す展開が続きながらも、ペナルティゴールでしっかりと後を追いかける日本はついに後半、トライを決め逆転します。その後もチーム全員で攻め続け、日本が追加点も決めて勝利しました。
世界的な規模で開かれるスポーツ大会において、開催国が勝利し続けることは非常に重要です。開催国が早々に敗退してしまうと その国全体で盛り上がろうとする雰囲気が下火になってしまします。今回のように開催国である 日本が快進撃を進めることで競技全体が盛り上がっていくことでしょう。その時 TwitterやYouTubeは その盛り上がりをしっかりとサポートする土台でなくてはいけません。日本は来年オリンピックを控えておりますのでYouTubeやTwitter、Instagramでどのように書く競技を盛り上げていくべきなのかしっかりと協議するべきでしょう。今回のラグビーW杯では公式アカウントとして TikTok のアカウントが作られていたのは新しい試みです。TikTokは日本の若い世代を中心に人気のあるアプリです。ラグビーを幅広い世代に楽しんでもらおうとする運営側の狙いが読み取れます。注目の選手紹介や試合直後の映像を発信している中で、一番バズったのはオールブラックスのハカの動画で13700の「いいね」を獲得しました。東京オリンピックのTikTokアカウントはまだ存在しておりませんが、事前にフォロワーを集め、様々な形で発信し盛り上げるためには早急にアカウントを創設する必要があるでしょう。 #RWC2019 というハッシュタグは どのSNSでも共通して使えるように運営が設定したものです。ハッシュタグは、視聴者が様々な形で創作できてしまうため、このように「オフィシャルハッシュタグ」を設定することで大会を盛り上げる雰囲気に統一感を持たせることが出来るのです。
【関連記事紹介】ラグビー 日本代表の SNS 事情は? –ワールドカップ直前特集–
SNS がマスメディアの闇を暴く瞬間
2019年7月18日に京都府京都市伏見区にある アニメ製作会社「京都アニメーション」で悲惨な事件が起きました。41歳の男が京都アニメーション 第一スタジオに侵入し、ガソリンを建物1階に撒き散らし、ライターで着火し、爆発、火災が生じました。当時スタジオには役員、従業員合わせて70人がいたが事件現場で33人の死亡が確認され、36人が怪我を負い病院に搬送されました。搬送先の病院で3人が死亡し、死者は36人となった。警視庁によれば「放火事件としては 平成期行こう最多の死者数」であると言われており、「読売新聞」では殺人事件として「戦後 最も死者が多いとみられる」と報じられております。この痛ましい事件は日本中を震撼させ、各界の著名人からTwitterなどを通じて追悼の意が述べられました。この痛ましい事件においてSNS上で物議を醸したのは犠牲者の実名報道についてでした。特に その発言に注目が集まったのは、メンタリスト DaiGoさんでした。DaiGoさんは現在 チャンネル登録者数 160万人を超えるYouTubeチャンネルを抱えています。投稿する動画は平均して15分以内で 再生回数 は10万~20万回ほどの動画がほとんどで、脳科学や心理学的見地から、生きていく上で役に立つライフハック的な内容が多いです。しかしながら、この事件がきっかけでメディアに対する言及や裏事情を暴く系の動画が多くなりました。一番 再生回数 が多かったのは こちらの動画です。
京アニ実名報道【人の死を金としか考えないマスコミ】の正体を解説【NHKも新聞もグル】
この動画は500万再生以上の再生回数に達しています。動画の内容としては遺族に対する共感、追悼の意を述べた上でNHKを含めた実名報道をしたメディアを批判しました。実名報道に関してNHKは、「事件の重大性や命の重さを正確に伝え社会の教訓とするため、被害者の方の実名を報道することが必要だと考えています。 そのうえで、遺族の方の思いに十分配慮をして取材と放送にあたっていきます。」と声明を出しています。これに対し、「被害者の実名報道されることを誰が望んでいるのか」と批判し、「取材記者の名前は公開していない」という矛盾について触れ、珍しく感情的な一面を見せる動画になった。このDaiGoの感情のこもった訴えに対して31万の「高評価」が集まりました。この動画に対して、「マスコミを擁護するマスコミ」による事実とは異なる報道がなされ、DaiGoはそれに対して指摘、反論する動画がアップされました。
(動画)週刊誌に匿名で嘘を書かれました【京アニ実名報道批判の件で】※削除済み
DaiGoさんの動画はいつも学術的な論文の根拠に則ったトークを展開しています。大きな影響力を持った人間の心理や、人を騙すテクニックについて論じ、それが今回の一連の報道に用いられていると説明しています。メディアリテラシーがある程度高い人なら薄々感づいてはいるが、言うこと自体タブーだったメディアの闇についての内容だったことから、まさにSNSの時代を象徴する出来事となりました。今後は「SNS > TV」の構図が出来上がっていくのかもしれません。
まとめ
今月の「 トレンドワード まとめ」読んで頂きありがとうございます!来月からもバズったツイートや話題になった YouTube 動画やインスタグラムの投稿、Tik Tokの動画まで「これを見ればその月のSNSのトレンドが分かる」というコンテンツを幅広くまとめていきますので、是非ブックマーク、Twitterのフォロー、Facebookの「いいね」よろしくお願いします。
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