YouTubeでは、収益を得ることができます。
1000人以上のチャンネル登録者と直近12ヶ月で4000時間以上の再生時間、もしくは直近90日間のshorts動画の視聴回数1000万回以上があれば、自分の動画に広告をつけることができ、収益を得ることが出来ます。
チャンネル開設したてのユーチューバーは、この収益化基準がいかに高いハードルなのか痛感しているかと思います。
そんな時に「最初から収益化済みのチャンネルを購入できないか?」と頭によぎった方もいるのではないでしょうか?
結論から言うと収益化済のチャンネル購入は絶対にやってはいけません。
リスクが高い上、本質的ではないからです。
今回はそんな収益化済のアカウント売買について購入するとどうなるのかについて解説していきます。
日本の収益化済チャンネル年収ランキング
まずは収益化したYouTubeチャンネルがどれくらいの収益を生んでいるのか見ていきましょう。
「YouTuber=お金を稼げる」という認識は、今や世間一般に広がる共通認識になりつつあります。
トップユーチューバーたちの収入は動画再生回数や動画本数、チャンネル登録者数に応じてある程度換算することができます。
現在、日本で最も収益を上げていると予測できるチャンネルトップ10を調査しました。
日本人YouTuber推定年収ランキング
1位 Junya.じゅんや(30億9,105万円)
2位 ISSEI/いっせい(27億1,099万円)
3位 SAGAWA/さがわ(22億6,199万円)
4位 Saito さいとう(22億2,682万円)
5位 バヤシTV【bayashi.tiktok】(16億581万円)
6位 M2DK.マツダ家の日常(11億3,888万円)
7位 【内山ゼミ】お菓子や駄菓子研究所(11億213万円)
8位 Fischer’s-フィッシャーズ-(5億5560万円)
9位 KARATE Yuwakai 日本拳法空手道勇和会(4億5,147万円)
10位 Hikakin(4億5104万円)
(再生回数とチャンネル登録者を元に概算。なお、子供向けチャンネル、法人、芸能人、アーティストのチャンネルは除外しております)
これだけ見ても、やはりユーチューバーとは、ものすごい金額を稼ぐことができる夢のある職業だということが分かります。
「もし仮に、ある日突然このようなチャンネルの主になれたら」と想像してみたことはありますか?
ここまでのトップのユーチューバーでなくとも、収益化済のアカウントを運営し、収入を得ることができるとしたら、あなたはいくら払いますか?
収益化済のYouTubeチャンネルはどこで購入できる?
この世のほとんどのものはお金で買うことができます。ただし、その中には買うことはできても買ってはいけないものが含まれています。
収益化済のYouTubeアカウントは買うことができますが、買ってはいけないものの1つです。
その理由は次の章でご説明しますが、まずは実際にどのように販売されているのかを解説していきます。
YouTubeの収益化済みのアカウントは主にヤフオクなどのオークションサイトやcoconala(ココナラ)などのスキル販売系のサイト、RMTというゲームなどのアカウントを販売するようなサイトで販売されています。金額は、だいたい5万〜10万円とかなり高額です。
購入後の主な流れとしては
①取引成立
②指定口座に入金
③Googleアカウントを共有
④購入者のアカウントをチャンネルにオーナーとして招待
⑤オーナー招待を承認後、メインのオーナーに変更
⑥旧ユーザーのアカウントを削除
⑦譲渡完了
という流れで譲渡までの手続きが行われます。
譲渡時の総再生時間やチャンネル登録者数はサイトや購入した金額によって変わりますが、収益化基準は当然クリアした状態で引き継がれます。オークションサイトでの出品ですので、基本的には個人間のやりとりになります。
近年様々な個人間でモノやサービスをやり取りするプラットフォームが増えていますが、このようなサイトにおいては誰もができるだけ信頼できるユーザーから購入したいと考えています。
その信頼度の判断基準の多くはレビューコメントに委ねられています。本来であればレビューや評価が高いアカウントは優良な販売者のように思えますが、その信頼度を逆手にとる販売元によっては高評価レビューを購入者に依頼し、その代わりに商品価格を値引くようなやりとりが横行しています。
このような行為をプラットフォームの運営サイドは禁じておりますが、全てを取締りきれている訳ではありません。
一概にレビューコメントが良いからと言って「信頼できる販売元」と判断するのは禁物です。
また、個人でのやりとりですので、取引成立後に詐欺だと気づいた場合でも、アカウントを削除され雲隠れされた場合に追跡するのが非常に困難になるというリスクもあります。
これだけのリスクを孕んでいながら、YouTubeチャンネルを買いたいと思いますか?
収益化済のチャンネルを買うとどうなるのか
では実際にこのようなアカウントを購入するとどうなってしまうのでしょうか?
先ほども言った通り、収益化済のYouTubeアカウントを購入してはいけません。厳密に言えば、購入しても全くと言っていいほど意味がありません。
まず大前提としてアカウントの売買はYouTubeの利用規約で禁じられています。昨年YouTubeの利用規約が改定されたので、サイト上で譲渡に関する規定が目立たなくなってしまい「チャンネルの譲渡は規約違反ではない」と言うサイトもありますが、しっかり探せば明記されていることが分かります。
13.譲渡
お客様は、本サービス条件並びにこれに基づく権利及びライセンスを移転又は譲渡することができませんが、YouTubeは、これらを制限なく譲渡することができます。
( 参考:https://www.youtube.com/t/terms?archive=20180525 )
つまり、ユーザー間でYouTubeチャンネルを譲渡する行為というのは禁じられているのです。
Googleには、世界で最も進んだ技術が集まっています。AI、自動運転、音声認識、家電コントロールなど様々な技術を開発しているGoogleにとって、チャンネルが別の人間に譲渡されたかどうかを感知するのは非常に容易なことなのです。
インターネットに接続する際のIPアドレスや位置情報、動画の内容、使っている言葉の趣向、画面操作の傾向など様々な要素を元に不自然な動きをGoogleは監視しています。不自然な動きがあった場合、すぐに運営に通知がいき、人間の目によってチェックされます。
チャンネルを購入したことがバレるとどうなる?
YouTubeチャンネルを購入したことがGoogleに感知されるとどうなってしまうのでしょうか?
一般的にYouTubeの利用規約に違反すると段階的に違反警告が発行されます。
コンテンツがコミュニティガイドラインに違反していた場合、以下の順序で影響が出ます。
事前警告:初めての違反の場合1度だけ出される警告で、チャンネルにずっと残り続ける警告。誤りがある場合は再審査を請求できる。
1回目の違反警告:動画、ライブ配信、カスタムサムネイルの投稿、再生リストの作成、編集が1週間行えない。90日間残り続ける。
2回目の違反警告:最初の違反警告から90日以内に2回目の警告を受けると2週間コンテンツの投稿ができなくなる。90日間残り続ける。
3回目の違反警告:90日以内に3回目の警告を受けるとチャンネルがYouTubeから永久に削除。
(参考:コミュニティガイドライン違反警告に関する基礎知識 )
という具合に段階的に取り締まっています。
また、YouTubeは独自の裁量でクリエイターのコンテンツを削除する権利も有しています。
著作権の侵害やアダルト、暴力的コンテンツを投稿した場合、段階的に措置が行われるのですが、あくまでユーザーが意図的でないことが前提です。チャンネルを購入したアカウントはこの措置が厳しく判断されます。
これは実際に収益化済のチャンネルを購入した方から聞いたお話なのですが、
ある方は誤って同じ動画を2回続けて投稿してしまいました。この行為自体はコミュニティガイドラインに何の違反もしていないのですが、「怪しい動きがあった」として、当該の動画の強制削除と2回目の違反警告と同じレベルの措置を取られたそうです。もちろん広告も剥がされました。
つまり違反でも何でもない行為に対し、本来であれば何度かの警告通知を受けるものを、事前警告なしに違反措置が行われたのです。
購入したアカウントでそもそも視聴者は定着しない
そもそもユーザーがYouTubeのチャンネル登録をする理由は何でしょう?
現在、芸能人、モデル、お笑い芸人、アーティスト、ユーチューバー、起業家、ブランドなど様々な人がYouTubeを始めています。
「可愛いから」「かっこいいから」「勉強になるから」「暇つぶしになるから」「面白いから」など様々な理由が考えられますが、その根本にあるのは、そのチャンネルから得られる情報が「有益だから」です。
あなたがもし誰かのチャンネルを引き受けたとしても、そこに定着しているチャンネル登録者は旧オーナーが作る動画に魅力を感じています。
旧オーナーと全く同じクオリティの動画を上げ続けるなら別ですが、そんなことは不可能です。動画の統一感がなくなることは避けられません。急に動画の傾向や趣旨が変わってしまったことで既存のチャンネル登録者が登録解除してしまうことは容易に想像できます。
また、オークションサイトの販売元の説明によれば、旧オーナーの動画を削除しても大丈夫と書いている悪質な業者もいます。
YouTubeの仕組み上、動画を削除するとその動画で稼いでいた再生時間はそのままなくなってしまいます。
YouTubeの収益化の条件は、チャンネル登録者数が1,000人以上と過去365日間の総再生時間が4,000時間以上です。
削除によって4000時間の総再生時間を下回ってしまった場合、当然の事ながら収益化は無効になり、広告をつける権利は剥奪されてしまいます。
収益化しているから購入したのに、自分色のチャンネルにしようと整理した瞬間に収益化が解除されてしまうなんて、馬鹿馬鹿しいですよね。
業者によっては動画を削除した後に再度4000時間の再生時間の付与を保証している人もいるようですが、追加料金を請求されたり、その再生時間分の料金を上乗せした形で料金が設定されていることがほとんどです。
他人のYouTubeアカウントを購入するのはやめよう
YouTubeの収益化済みチャンネルを購入することの危険性、そしてその行為の意味のなさをご理解していただけたでしょうか?
「郷に入っては郷に従え」という言葉があるように、YouTubeにはYouTubeのルールがあります。その規約をしっかり理解した上で、健全な動画配信を楽しみましょう。
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YouTubeの動画を収益化したい方は、動画を他のSNSで拡散してさせるより多くの人に見てもらうことも大切です。
下記の記事で、宣伝するポイントを詳しく説明しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね♪
YouTubeの再生回数はSNSで増やすべし!抑えておきたい宣伝のポイント
(記事の公開日:2023年2月15日 最終編集日:2023年12月7日)
この記事の執筆者:SNSアドバイザー さきぽん
SNSエキスパート協会認定及びGoogle各資格取得者。
YouTube、インスタ、TikTokなどSNSの運用、コンサルを得意とする。企業や個人、初心者から上級者までSNSのことはなんでもお任せください!
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